はたの法務事務所[債務整理]
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債務整理中は、借入はしないほうが良いです。

それでも生活が苦しいので、借入をしなければならない、というのであれば、公的な融資制度を利用すれば借り入れができるかもしれません。

主な公的融資制度は、以下の通りです。

・生活福祉資金貸付制度
・求職者支援資金融資制度
・母子父子寡婦福祉資金貸付制度
・保険の貸付制度
・総合支援資金

それぞれ、具体的に見ていきます。


・生活福祉資金貸付
https://www.shakyo.or.jp/guide/shikin/seikatsu/index.html

これは、「低所得者や高齢者、障害者の生活を経済的に支えるとともに、その在宅福祉および社会参加の促進を図ることを目的とした貸付制度」です。

窓口は、「市区町村の社会福祉協議会」です。

この制度の窓口は、市町村になっているので、こちらで確認してください。

お住いの生活全般の相談窓口
https://www.mhlw.go.jp/content/000707280.pdf


生活福祉資金貸付制度には、総合支援資金、福祉資金、教育支援資金、不動産担保型生活資金といったものがあります。
総合支援資金には、生活支援費、住宅入居費、一時生活再建費といったものがあります。

生活支援費:
「生活を再建するまでの間に必要な生活費として、原則3か月間(最大12か月間まで延長可能)、月20万円までの貸付けを行うものです(単身世帯の場合は月15万円以内)。

住宅入居費:
敷金、礼金など住宅の賃貸契約を結ぶために必要な資金として、40万円までの貸付けを行います。

一時生活再建費:
就職活動や技能習得、家賃や公共料金などの滞納の一時立て替え、債務整理に必要な費用などについて、60万円までの貸付けを行います。」

(政府広報オンライン 生活にお困りで一時的に資金が必要な方へ 
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201001/3.html より引用)


連帯保証人がいなくても借入は可能です。ですが、「貸付利子は連帯保証人がいる場合は無利子、連帯保証人がいない場合は年1.5%に」なるので、そのあたりをよく検討して借り入れするといいですね。


生活福祉資金貸付制度を利用する場合、以下のような条件があるので、注意してください。

・離職されている場合、まず、ハローワークへの求職申し込みと職業相談が必要。
・住居がない人は、地方自治体で実施している住居確保給付金の申請を行い、今後住居の確保が確実に見込まれるようにしておく必要があります。住居がない人は、総合支援資金の申し込みをする前に、これから入居を予定している地域の自治体で、住居確保給付金の相談をする必要がある。

借りられる生活福祉資金一覧について、具体的な内容については、以下を参照してくだい。

生活福祉資金一覧(令和4年4月1日現在)(PDF:63KB)
https://www.shakyo.or.jp/guide/shikin/seikatsu/pdf/ichiran_20160128.pdf



・求職者支援資金融資制度
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/kyushokusha_shien/dl/kyusyokusya04.pdf

これは、「求職者支援制度で職業訓練受講給付金を受給する予定の方を対象とした貸付制度」になります。

対象者は、
1職業訓練受講給付金の支給決定を受けた方
2ハローワークで、求職者支援資金融資要件確認書の交付を受けた方
「どちらも」満たしている方が対象になります。

そのため、まずは、ハローワークにて手続きをする必要があります。

詳細については、こちらを参照してください。

求職者支援資金融資制度
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/kyushokusha_shien/dl/kyusyokusya04.pdf



・母子父子寡婦福祉資金貸付制度
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/law/23.html

これは、「20歳未満の児童を扶養している配偶者のない女子または男子、寡婦等に貸し付け」する制度です。

申請先は、当道府県・市町村の福祉担当窓口になります。


詳細については、こちらを参照してください。

母子父子寡婦福祉資金貸付制度
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/law/23.html



・保険の貸付制度
これは、現在加入している保険に、解約返戻金がある場合、所定の範囲内でお金を借りることができる制度です。

ただ、借入したお金には、利息がつきます。

私の調べた範囲では、一年複利で、元金に繰入れという形のところがほとんど。そのため、返済する金額が膨らむ可能性が高いのと、返済ができなかった場合、保険の契約が解約になるので、借入れは慎重に行なったほうが良さそうです。


これら以外に、ヤミ金や貸金業といったブラックリストに載っていても借入してくれるところもあります。しかし、そういったところで借りると、返済額がさらに膨れるばかりか、取り立ても厳しいといったことも生じて、借金の返済が苦しくなります。

また、仮に借入ができたとしても、債務整理中の場合、債務整理を請け負ってくれた司法書士や弁護士といった方が、依頼を断ってくる可能性もあります。

ですので、債務整理中に借り入れをするのであれば、先に挙げた公的な機関からの借り入れの方が安心です。


 


【司法書士法人ホワイトリーガル】
 

 
プロフィール

重度の知的障害の子どもがいるコーカです。
借金せずに生活してますが、いつ借金してもおかしくない、綱渡り状態。
​そのため、万一、そうなった場合の備忘録として作ったサイトです。